楽しい記憶

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R200SS光軸調整3

梅雨に入り、しばらくは夜空の撮影は出来そうにありません。そこで家でR200SSをまた少しいじりました。今回は斜鏡オフセット位置の確認です。これは斜鏡の取り外しが必要なため、何となく敬遠して今まで手を付けていませんでした。

備忘禄としてロギングしておきます。

斜鏡のオフセット位置マーク打ち直し

  1. R200SSの斜鏡寸法をネットで探したのですが、この望遠鏡についている斜鏡と思われるサイズを見つけられませんでした。
  2. しょうがないので、はずして実測。縁部分は面取りしているので、実際の鏡楕円部分の長径と短径を実測して、JWCADに入力。
  3. CAD上で中心点にマーキングし、そこからのオフセット量
    3.8 x COS(45°)=5.37
    の位置にマーキング

    斜鏡寸法(鏡の部分)実測寸法とオフセット位置
    後で気づいたのですが、実測では「長径/短径 ≠ √2」となっているため√2を前提としたオフセット位置寸法5.37は、実測を基にすると実際には、
    3.8 x (94/68) = 5.25
    になると思います。でも0.1mmぐらいしか違わないのでOKとしておきます。
  4. これを印刷して切り抜いてオフセット位置にピンホールを開けました。
  5. R200SSのスパイダー中心に付いている斜鏡ユニット取り付け用プラスネジを緩めて斜鏡ユニットをはずしました。
  6. 斜鏡に上記切り抜き台紙を、ツメが無い方をピンホールとして、全体を位置合わせ。現在付いているマークとピンホールの位置関係を観測すると 0.4mmぐらい長径方向にずれていました。
  7. 台紙を取り除いて斜鏡上の現行マークを無水アルコールで除去
  8. 台紙を位置合わせして両面テープで2点止め

    実測を基にした台紙を貼ったところ

     

  9. ピンホールの中心に油性マーカーでマーキングしてから台紙を外して鏡面清掃

斜鏡の調整

下記の手順で。

  1. 斜鏡ユニットをスパイダーの位置関係に注意しながら再度取り付け
  2. 斜鏡プラスネジを緩めて、センタリングスコープで覗きながらワイヤー交点を主鏡センターマークに一致するように、斜鏡ユニットを回転
  3. プラスネジを締め付けてから、3つのイモネジで微調整

    最終形

最終形の写真はスマホでセンタリングアイピースのピンホールを覗いた写真なのですが、いつものようにキチンと合っているように見えます。

今回は、主鏡の調整ネジはいじらずに斜鏡のみを調整しました。そして、ドローチューブを固定している4つのネジは全て少しづつ緩んでいるのに気づいたので固く締め直しました。また、斜鏡調整ネジもできるだけ固く締めておきました。

前回、天頂付近と南天で明らかに星の形が異なっていたので、鏡筒を横にした場合と、縦にした場合両方で、センタリングアイピースで覗いてみたのですが、像に違いは有りませんでした。

実際の星像を確認できるのがいつになるかわかりませんが、はたして改善しているかどうか。。まだ筒の位置によって星像が変わるようであれば、主鏡位置が微妙に動いているのかもしれません。