タイトルが2回連続で英語ですが、特に意味は有りません。今回は私にとって初めての撮影天体です。白鳥座の有名な三日月星雲(Crescent Nebula)をR200SSで撮影してみました。
仕上げた写真
<諸元>
- 機材:
ASI294MCPro , R200SS(D=200mm,f=800mm)+コマコレクター,
QBPIIIフィルター ,
AM5赤道儀 ,QHY5L-IIM+3cm 130mmガイド鏡 - 支援ソフトウェア:
ステラリウムによる自動導入 ,
APTによるピント調整支援、PlateSolving、ディザリング撮影 ,
PHD2による2軸オードガイド , ASI Mount Serverによる赤道儀連携 - 撮影地:
神奈川県茅ヶ崎市自宅庭 - 撮影日時:
2024/08/04(日)21:20 ~ 2024/08/04(日)23:53 - 撮影条件:
Gain200 , センサー温度 -5℃
240sec x 32コマ(露光時間128分) - 編集(PixInsight):
FBP/GraXpert/SPCC/BXT/GHS等
フルサイズ換算2096mm相当にトリミング
いつものように大人の事情によりトリミングしていますし、星の形が今一ですが、比較的輝度の高い部分の内部構造は表現できました。周りの淡い部分も若干写っています。さらに露光すれば内部の細部構造も見えてくるでしょう。
長手方向で視直径16'ぐらいの広がりでしょうか。サイズ的には、焦点距離800mm,マイクロフォーサーズのセンサーでちょうど良い感じです。
これ超新星爆発の残骸なのかなと思って調べてみると、そうでは有りませんでした。中心のウォルフ・ライエ星(青色巨星)WR136の高速の恒星風と、約40万年前の赤色巨星の時に放出された速度の遅い恒星風が衝突して形成されている散光星雲だそうです。つまり中心にいるのは、超新星爆発を起こしていない恒星(青色巨星)ということになります。
星像について
タカハシのセンタリングスコープは便利です。スコープ中心と斜鏡中心、スコープ中心と主鏡中心の各々合焦でき、その中間過程も観察できるので、光軸の追い込みに使えます。今回は、このセンタリングスコープでバシっと合わせてから、明るいうちに庭に出してセッティング。
念のため庭で再度センタリングスコープで覗いてみると、スコープセンターと主鏡センターは合っているように見えるのに、斜鏡センターが少しずれていました。おかしいと思って、筒の姿勢を変えるとずれ方が変化しました。
つまり斜鏡が筒姿勢でズレたわけです。そこで三日月星雲を撮り始めるぐらいの姿勢にした状態でセンタリングスコープを見ながら、斜鏡角度調整を行いました。固めに六角ネジを締めたら姿勢変化でも目立ってずれなくなりました。
この状態の撮って出しが、下の右写真です。星像はまあまあです。これで撮影開始したのですが、2枚撮ったところでピントが甘いことに気づき、ピントの再調整をしました。その後の撮って出しが左写真です。今回このまま撮り続けて仕上げています。
左の星像を見ると「おにぎり型」です。近くのサドルに筒を向けてピント再調整しただけです。原因がこのピント再調整後に光軸がズレた事に有るのは間違いないと思います。ピント再調整した時、ドローチューブ固定ネジをかなり固く締めてしまったのが敗因と思っています。あまり緩いと撮影中に動いてしまうので、ついやってしまいました。
それにしても、左写真のおにぎり星像が、BXTでよくここまで補正できるものだと感心してしまいます。