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おおぐま座の回転花火銀河M101_再編集

2/28と3/9に撮影したM101について、3/9の方のブロードバンド撮影写真をDrizzle Integrationして再編集してみました。DrizzleをEnable、Scale=1にチェック入れて、WBPP Scriptをやり直しました。

出来上がったDrizzle Integrationされたブロードバンド画像のMasterLightファイルと、通常のIntegrationしたナローバンド画像をブレンドしました。

色合わせが大きく改善しました。これほど効果が有るとは驚きでした。下記が仕上げた写真です。

2024/02/28,2024/03/09撮影 回転花火銀河(M101)

<諸元>

  • 全て2024/3/10の記事に同じ。
  • 但し編集で使用したブロードバンド画像はPixInsightのDrizzleIntegration(Scale=1)したMasterLight画像

昨日の写真と比べてみてください。

webkoza.hatenablog.com

自然な色が出たと思っています。SPCCによる色合わせがうまくいったため、マニュアルでの色補正は、全体調整程度しかやっていません。こうなるともっと銀河内のHII領域の赤色を出したくなりますが、それをやるには撮影したナローバンド画像は露光時間が足りないようです。PixInsightのNBRGBCombination Scriptを使いましたが、HaとOIIIのブレンド比率をあまり高くしてしまうと、銀河全体が暗くなってしまうのでこれが限界でした。Pixmathによる他のロジックも色々考案されているようなので、今後色々試してみるかもしれません。

下記は、ブロードバンド画像に対して行ったSPCCによる色合わせ処理直後の画像比較です。左が通常Integration、右が1xDrizzleです。

通常Integrationと1xDrizzleのSPCC直後の比較

通常Integrationが緑っぽいのに対し、右の1xDrizzleでは見事に改善しています。下記はSPCCの結果とDBカタログ値との相関を表すグラフの比較です。右の1xDrizzleの方が斜めの線付近に密集しており、相関が強いことがわかります。

通常Integrationと1xDrizzleのSPCC結果比較

それと、昨日の記事では星像がおかしい星があると書きましたが、これについては分離したStarMask画像のストレッチを強くかけ過ぎたことが主な原因のようです。今回BXT工程の最後に行うLRGBCombination前のストレッチはかなり慎重に行いましたので、それなりに改善していると思います。

下記の画像は、星の周辺収差が若干残っていますが、横長のクロップサイズを少し大きくして、切り捨てていた銀河NGC5486とNGC5422を追加表示させてみました。