楽しい記憶

天体写真や花鳥風月の写真など

夏の散光星雲_M16,M17 by AM5

7/6に三裂星雲を撮影してから5日後の7/11に天候に恵まれました。このまま梅雨が明けてくれればと思うのですが。。この日は、イーグル星雲(M16)オメガ星雲(M17)を撮影しました。これらの星雲は三裂星雲と同様に、明るく大きいので夏の代表的な散光星雲です。どちらも写野内の対象は全てHⅡ領域なので今回はQBPフィルターを使用しています。

最初の写真はイーグル星雲(M16)です。確かに、わしに見えますね。

イーグル星雲(M16)

<1枚目諸元>

●機材:
ASI294MCPro , BLANCA-70EDT+KASAI ED屈折用フィールドフラットナーII ,
QBPフィルター , AM5赤道儀  , QHY5L-IIM+3cm 130mmガイド鏡
●支援ソフトウェア:
 ステラリウムによる自動導入 , SharpCapによる撮影 ,PHD2による2軸オードガイド 
 , ASI Mount Serverによる赤道儀連携
●撮影地:神奈川県茅ヶ崎市自宅庭先
●撮影日:2023/7/11(火)
●撮影条件:Gain200 , センサー温度 -5℃ ,120sec x 29コマ(総露光時間58分)
●編集:
 PixInsightで加算平均合成後トリミング(フルサイズ換算焦点距離1368mm相当)等

何かしらトラブルが起きるのが天体写真。この写真撮影時の最初のトラブルはステラリウム導入後、SharpCapでプレートソルブを行うとエラーになったこと。原因が全く分かりません。画面には入っていたのでAM5のハンドコントローラーを使って手動でアライメントしたので実際には問題にはなりません。

それと、M20の最後のフレームで発生した、ASI Mount Server のTrackingチェックがはずれる現象がまた起きました。今回も最後のフレーム30コマ目です。しかし今回はSDカード保存をやめて、Cドライブの内部HDD保存に設定していました。10GBちょっとは空きが有るので撮影後に移動してしまえば問題ないと判断しました。よって保存画像がメモリ上で渋滞するようなことは起こってませんでした。原因は他に有るようです。今回復旧方法を確立しようと思ってまず赤道儀の電源をOFF/ONしました。するとこれだけでASI Mount Server のTrackingチェックを入れることができるようになりました。全く謎な現象です。ファームウェアのバージョンアップとかで起きなくなるのか。ファームウェアのバージョンは調べてみる必要があります。

Pixinsightでは、いつものように淡い星雲の広がりの表現と印刷した時の見栄えを重視して編集しました。主観的な印刷の見栄え重視なので、私のだいたいの写真の背景は、結構黒色が目立っていると思います。それと、天の川の中の小さい星がうるさいので星雲を引き立てるために、小さい星を暗くする処理をしています。

2枚目の写真は、オメガ(Ω)星雲(M17)です。Ωに見えるというのですが、頭の部分が淡すぎて表現できませんでした。

オメガ星雲(M17)

<2枚目諸元>

●機材:
ASI294MCPro , BLANCA-70EDT+KASAI ED屈折用フィールドフラットナーII ,
QBPフィルター , AM5赤道儀  , QHY5L-IIM+3cm 130mmガイド鏡
●支援ソフトウェア:
 ステラリウムによる自動導入 , SharpCapによる撮影 ,PHD2による2軸オードガイド 
 , ASI Mount Serverによる赤道儀連携
●撮影地:神奈川県茅ヶ崎市自宅庭先
●撮影日:2023/7/11(火)
●撮影条件:Gain200 , センサー温度 -5℃ ,120sec x 28コマ(総露光時間56分)
●編集:
 PixInsightで加算平均合成後トリミング(フルサイズ換算焦点距離1368mm相当)等

色の濃い左側を南北逆さにすると、白鳥が水に浮いている姿に見えるのだそうですが、私の写真では、周りの淡い部分を強調しているので白鳥にはなりませんね。

イーグル星雲と同様に、天の川の中の小さい星がうるさいので星雲を引き立てるために、小さい星を暗くする処理をしています。

ストレッチを弱くして、色の濃い部分のみを表現すると内部構造がもっと良く見えてくると思います。時間が有れば編集し直してみたいです。

オメガ星雲の撮影自体は順調に終わったのですが、PixinsightのBlinkで選別していると、最後の2ファイルは電線カブリが有ったので除外しました。また、ImageSolver スクリプトでどうしてもエラーになってしまい、天体の色合わせが出来ませんでした。色はネットの写真を見ながら手動で調整しました。以前にもこの現象があり、克服できていません。

それと、QBPを使った時は必ず明るい星の周りに赤ハロ(?)が出てしまいます。ストレッチするとそれが強調されて目立つわけです。CBPを使った時はそんなことはありませんので、QBPを使う事によるものだとは思うのですが、これも原因がわかっていません。

さて次回の撮影ターゲットは。。