楽しい記憶

天体写真や花鳥風月の写真など

一角獣座のコーン星雲

今回も、半値幅7nmのデュアルナローバンドフィルターL-eXtremeによる星雲写真です。今回は一角獣座の暗黒星雲で、円錐上の形状からその名が付いているコーン星雲。この部分も含めて4つの天体がNGC2264を形作っている大変賑やかなエリアです。

下記が仕上げた写真です。

コーン星雲を含むNGC2264

<諸元>

  • 機材:
    ASI294MCPro, BLANCA-70EDT+KASAI ED屈折用FLLII ,
    IRCutフィルター,L-eXtremeフィルター,
    AM5赤道儀  , QHY5L-IIM+3cm 130mmガイド鏡
  • 支援ソフトウェア:
    ステラリウムによる自動導入  ,SharpCapによる撮影とPlateSolving
     ,PHD2による2軸オートガイド 
    , ASI Mount Serverによる赤道儀連携
  • 撮影地:
    神奈川県茅ヶ崎市自宅近く農道
  • 撮影日時:
    2023/12/10(日)21:21 ~ 2023/12/11(月)00:02
  • 撮影条件:
    Gain200 , センサー温度 -20℃ 
    120sec x 64コマ(総露光時間128分)
  • 編集:
    PixInsightで加算平均合成後、星雲画像と星画像を取り出しそれぞれ編集してから合成後トリミング(フルサイズ換算焦点距離910mm相当)

結構荒くなってしまいましたが、BXTの効果もあり、コーン星雲の上の狐の皮星雲の皺や暗黒帯もまあまあ表現できていると思います。

荒くなった原因は雲による露光不足です。20:30頃撮影開始しようとしたら雲が広がり、1時間待って、何とか無くなったので撮影開始しましたが、その後も時々雲が出現し雲通過待ちも有りました。予定ではナローバンド撮影を3時間行うつもりでした。

月曜日は出張の予定もありこれ以上は粘る事もできず。。撮ったコマも薄雲により歩留まりが悪くBLINKで選別した結果歩留まり率は、79%(64/81)。コーン星雲のナローバンド撮影で約2時間の総露光時間ではさすがに露光不足は明らかですね。

編集も苦労しましたが、これが今のところ頑張って編集できる限界です。今回はブロードバンド撮影もできませんでした。星画像はスタック後のclone画像からspccで色合わせした画像から取り出しました。

この領域は、今年の2月にQBP+フルサイズ一眼レフカメラで2夜にわたり合計160分露光しましたが、今回の写真より露光不足が顕著でS/Nが取れませんでした。

下記はアノテーション画像です。

NGC2264はコーン星雲とその上の星雲部分およびクリスマスツリー星団(コーン星雲の頂点から上に逆さのクリスマスツリー状に星が並んでいます)を含んだ天体です。

下記がこの天体NGC2264の位置です。

コーン星雲(NGC2264)の位置

一角獣の角の根本にあります。ふたご座の弟ポルックスの足元に近いところでもありますね。ここも冬の天の川が通っています。